マインドフルネスで自己中になる!?

あのGoogleが社員研修に取り入れているということで、日本でも話題になったマインドフルネス。

近ごろ再び注目されているらしく、東急不動産やカルビーなど、研修に導入する企業が増えているのだそうです。

企業がマインドフルネスを導入する理由として よく挙げられるのが、集中力や生産性の向上、ストレス低減で、おもに能力開発の効果が期待されているようです。

また、ストレスが和らぐことで気持ちに余裕がうまれ、寛大さや協調性が高まるとも言われています。

ですが、、、能力開発を目的にマインドフルネスを実践していると、自己没入してしまい、周りへの注意が疎かになってしまう恐れがあります。

どういうことかというと…とその前に、マインドフルネスとは何か、について書いておきます。

マインドフルネスの一般的な定義は

今この瞬間に自分が体験していることに対して、評価や判断を加えることなく注意を向けること

アメリカにおけるマインドフルネスの第一人者、ジョン・カバット・ジン氏による定義

です。

たとえば、何かを見たり、聞いたり、ふと思い出したりして、嫌な気分になったとします。

さらに「あんなことをするなんて」「どうしてあんな言い方をするんだろう」など、色々な思いが浮かんでくるかもしれません。

そうした自分の心の中・頭の中の動きを第三者の目で観察します。

Photo by Edi Libedinsky on Unsplash


思考や感情から距離をおくことで、冷静さを取り戻すことができるのですが・・・

うっかりすると自分の内面に注意を向けすぎて、周りが見えなくなってしまう恐れがあるのです。

誰かと話をしていてイラッとしたとき、なんとか落ち着こうと自分の頭の中や気持ちの観察に注意を向けすぎて、相手の話を聞くことがおろそかになる、などなど。

また、

 

冷静に話をしようと私は頑張っているんだから、相手も努力すべき。

 

どうしてみんな、こんなに感情的なんだろう。私ばっかり我慢している。

というように、つい人に対して批判的になってしまう可能性もあります。(マインドフルネスを始めたばかりの頃はとくに。)

“自分” のことに一生懸命になって周りに注意が向いていないこと、他人に批判的になっていることを、周りの人は感じ取ります。

これでは人間関係がどんどん悪くなって、悩みが増えてしまいますよね。

マインドフルネスの本来のねらいは “自分” へのこだわりを弱めていくことにあります。

自分の心をできるだけ穏やかに保ちつつ、周りの人の様子・気持ちにも注意を向ける。

そして “今この瞬間” において自分だけでなく周りの人にとっても「最善」と思える行動を考えて、実行していきます。

「相手が話を聞いてくれない!」と苛立っている自分に気がついたら、声を荒げる前に「聞きたくなくなるような言い方をしていないかな。」とふり返り、声の出し方や言い方を変えてみる。
耳の痛いことを言われて「批判された」と思い、傷ついたとしても、相手がどの点を問題にしているのかを理解しようと頭を働かせる。そして、改めるべきところがないか考えてみる。誤解されていると思われるところがあれば、どう説明すれば相手が受け止めやすいかを考える。


といったように、とっさに浮かんだ思いや感情からハッと我に返り、事態をより良くする言動を選びます。

マインドフルネスは、他者と一緒により良く生きていくためのトレーニング。

“他者と一緒に” という視点が欠けていては、どんなに「今この瞬間に自分が体験していることに対して、評価や判断を加えることなく注意を向け」続けたとしても、寛大さや協調性は育ちません。

人間関係も改善せず、延々とストレスを抱え続けることになります。

自分のため、だけではなく、皆のため。意図が大事!

この点をしっかり強調しながら、マインドフルネスの実践方法をお伝えしていきたいと思います。(わたし自身も肝に銘じつつ。)

わたしたち皆が今この瞬間を大切にしながら、より良い関係・より良い環境を創っていくことができますように。



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