自分とは探すものではなく創るもの

「自分探し」をしたことはありますか?

わたしは30歳前後で「自分探し」にはまりました。

自分探しとは、新しい自分の生き方や居場所を求めること。(小学館『大辞泉』)

現状に不満があるとき、現状がつらいときに「本当の自分を見つけたい」「本当の自分に合った生き方や仕事をしたい」と思う人が多いようです。

そうすれば、満たされた生き方を実現できる、と。

わたしもそうでした。そして手当たり次第に

  • 自己啓発や心理学の本を読み漁る
  • スピリチュアルのセラピーやワークショップに参加する
  • 資格講座に投資する

といったことを続けていました。

そのうち「本当の自分」が明らかになって、「本当の自分」にぴったりの生き方が見えてくるのではないか、と期待して・・・。

そんな、あの頃のわたしに言いたいです。

科学的な観点からみると「本当の自分」というものは存在しないらしい、と。

「本当の自分」は存在しない

イェール大学のニーナ・ストロミンガー博士(心理学)は、自己の中に「真の部分」があるという考えは迷信だといいます。

また、哲学者のジュリアン・バジーニ博士も、「永続的かつ不変の “自分らしさを定義する何か” が存在する、という考えは迷信。脳の中にも “核(本質的要素)” は存在しない。 」と言っています。

「自分」とは固定的なものではなく、つねに変わりゆくもの、だというのです。

わたし自身の過去を振り返ってみても、たしかに数年前と今の「自分」は違います。

1年前と比べても、本や音楽の好みが少し変わりましたし、考え方も変わってきています。

本や学習、日常生活を通じて、日々なんらかの学びや気づきを得ていますから。

あなたも、去年とは違う「自分」になっていませんか。

なに一つ変わっていない、という人はいないはずです。(外見は言うまでもなく。)

仮に、ずっと変わらない「本当の自分」が存在するとしても、「これこそが本当の自分!」だと、どうやったら分かるのでしょうか。

探しものが具体的にどういうものなのかを知らないのに、見つけられるわけがない・・・ふとした瞬間にわたしの頭をよぎったこの思いは、自分探しに疑問を持つきっかけになりました。

そもそも自分探しを始めたのは、幸福感や充足感などを感じながら生きていきたいから。

それなら、あてもなく「自分」を探すより、幸せな気持ち・満たされた気持ちでいる方法を考えるほうが早いのでは???

そう気がついて、数年間にわたる「自分探し」を止めることにしました。

(ちなみに、2018年に発表されたある論文によると、ポジティブな気持ちでいるとき、人は「本当の自分」を感じる、という調査結果が出ているそうです。)

満たされた気持ちで生きていくには

では、満たされた気持ちでいきていくために、必要なことは何でしょうか。
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それは「満たされた気持ちでいる自分」として振る舞うこと!


「満たされた気持ちでいる自分」は

  • どんな心構えや態度で仕事をするだろう?
  • どんな人たちと交流するだろう?
  • 休日をどのように過ごすだろう?
  • なにを学びたいと思うだろう?
  • どんな食生活を送るだろう?

と考えながら、新しい習慣や環境をつくっていくこと、です。


たとえば、仕事。

「満たされた気持ちでいる自分」としてお客さまに接すると、相手の言葉をより深く理解しようという気持ちになり、対応が自然と細やかになって、相手に喜ばれます。すると、自分も満たされます。

また、「満たされた気持ちでいる自分」でいられない付き合いがあるなら、可能なかぎり整理する、というのも手です。

わたしはある有料コミュニティから離れようと思いつつ、「辞めたら気を悪くされるかも」とズルズル続けていました。でも、あるとき思い切って退会。モヤモヤが一気に晴れ、心に青空が広がったようでした!

このような「満たされた気持ちでいる自分」としての小さな行動が積み重なり、実績ができると、「満たされた気持ちでいる自分」というセルフ・イメージがかたまってきます。

ふと気がつくと、「満たされた気持ちでいる自分」としての振る舞いが自然なものになっているはずです。

 

You’re not the same person you were in the past. And your future self will not be the same person you are today. You get to choose how you see your past and you get to choose who you’ll be in the future.

あなたは過去と同じ人ではありません。そして、あなたの将来のあなたは現在のあなたと同じ人ではありません。あなたは、過去をどのように見るか、そして、将来どんな人になるかを選ぶことができるのです。

ベンジャミン・ハーディー(アメリカの組織心理学者、著作家)


「本当の自分」が見つかれば満足いく生き方ができる、幸せになれる ー そんな幻想から離れて、「満たされた状態」を意識的につくることで、ありたい自分を実現していけます。

自分とは探すものではなく創るもの、なのです。

「ありたい自分づくり」について、もっと詳しく知りたいという方は、ぜひ無料ワークブックをお受け取りください。

セルフチェック、ありたい自分をつくるシートを収録、解説や書き方の例もたくさん載っています。

ほんの少し時間をとって、新しい自分づくりを始めてみませんか?

 

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