ストレスには「質の悪いストレス」と「質の良いストレス」があります。

質の悪いストレス = 我慢のストレス

「~しなければならない」「~でなければならない」「~せざるを得ない」と義務感で自分を追い込み、”つらい頑張り” を続けているうちに生じるストレスです。
根底にあるのは「~しないとマズいことになる」という恐れ。
また、刺激がなく、力を発揮できない退屈な状態も質の悪いストレスになります。

質の良いストレス = 創造のストレス

必要だと思うこと、価値を感じられることを成し遂げようと “前向きな頑張り” をしているときに生じるストレスです。自分のため → 自分と相手のため → 自分・相手・みんなのため と、行動の際に 頭の中に存在する人数が増えるほどストレスの質が高まり、充実感がもたらされます。
根底にあるのは意欲や情熱。


ストレスは生きていく上で避けられないもの…
どうせなら、質の良いストレスのほうが良くありませんか?

ストレスの質を上げていくために必要なのが「パーパス (志) 」です。

パーパス (志) とは
:三方よし (自分良し・相手良し・みんな良し) と思えるような目的であり、
何のために自分は存在し、行動するのか?という指針


「世界平和を実現する」ような “大志” である必要はありません。

重要なのは、自分の強みやキャラクターを活かして周囲に貢献をしよう、という意識です。

パーパスの基本形
:「私が_______することで、みんなが_______になる」


・調和をはかることで、みんなが快く協力し合えるようにする

・人と人をつなぐことで、より大きなことを成し遂げられるようにする

など、地に足のついた、現実味のあるパーパスこそが  “前向きな頑張り” でストレス社会の波を乗りこなす原動力になります。

また、上の例のように、パーパスは “こんな仕事をする” や “こんな家庭を築く” といったことではありません。

職場だけ、家の中だけ、など限定的なものではなく、どんな場でも変わらない その人の存在意義であり、「志」なのです。

パーパスとストレス・マネジメント

ストレスが溜まったとき、あなたはどのように対処していますか。

ストレス対処の基本とされているのが、次の3つのR ☟
Rest (レスト / 休息・休養・睡眠) 
Recreation (レクリエーション / 運動、旅行のような趣味・娯楽や気晴らし)
Relax (リラックス / ストレッチ、ヨガ、瞑想などのリラクセーション)

また、ネガティブな考え方を合理的な考え方に置き換えてみるなど、「物事の受け止め方を変える」ということも よく勧められています。


これらの対処法はたしかにストレスを軽減してくれますし、必要なことではありますが…

3つのR や 受け止め方を変える という方法だけでは、一時的に楽になっても またストレス状態へ逆戻り、となりがち。

なんとかストレスを軽くしながら、しんどい現状にひたすら自分を適応させているだけ、という見方もできます。

本質的なストレス・マネジメントを図るには、より望ましい状態へと現状を変えようとする意欲と行動力が不可欠!

そのためには、自分の内面 (気持ちや感情、思い  など ) にばかり注意を向けず、外側 (他者や他者との関係、環境 など) にも意識を広げていくことが必要です。

ストレス要因の多くは外側にあり、内面だけの問題ではないのですから。

でも、外側に向かっていくのはエネルギーがいること。

ストレスが溜まるほど、内面に注意を留めたくなる… そんなとき力を与えてくれるのがパーパスです。

パーパス=自分のため、相手のため、みんなのためになるような目的 をもち、それに沿った行動をとろうとすると、自然に意識が外に開かれますし、他者と関わる意欲も高まります。

パーパスは内面という “閉じられた世界” の孤独から私たちを解放し、より広い世界へと導いてくれる羅針盤のような存在です。

経済や社会構造が大きく変化した結果、
正社員として働いていれば、あるいは結婚していれば・子供がいれば、居場所※を与えられる 
※安心感、自尊感、所属感などを得られる場
というわけでもなくなってしまった今の時代。

職場においても家庭においても、「自分良し・相手良し・みんな良し」を目指して自発的に行動し、自ら居場所を創っていくことが求めらています。

ただしパーパスだけで突っ走ると、独りよがりになって周囲との軋轢を生むことも… そこで必要になるのが客観力。

客観的な視点で
「意図した方向に進んでいるか」
「周りが自分の言動をどう受け止めているか」
「自分の意図が周囲の人たちにちゃんと伝わっているか」
などと確認しながら、パーパスの実現に最適な行動を選択していくことが必要です。

客観的に状況を把握しながら、パーパスを原動力にして “耐えるストレス” をなくしていくことが、今の時代を乗りこなしていく秘訣

もし あなたが「自分にはパーパスなんてない」と思うなら、それは言語化されていないだけ。
誰もが必ずパーパスをもっています。

Q. パーパスを見つけるにはどうしたらいいですか
A. パーパスを見つけるための主なポイントをご紹介します。

① 思い出の中から「宝の原石」を見つける
「宝の原石」とは、パーパスに繋がるようなキーワードや価値観のこと。
子供時代から現在に至るまでの良くも悪くも印象深い思い出を いくつか振り返り、共通するパターンや繰り返し出てくる言葉の中から原石を見つけます。

②「宝の原石」に磨きをかける
1)で見つけたパターンや繰り返し出てきた言葉の中から とくに価値を感じるキーワードをいくつか選び、
「私が__(貢献)__することで、みんなが__(影響)__になる」あるいは
「みんなが__(影響)__になるよう、__(貢献)__する」という一文にまとめます。

なお、上記の作業にはパートナーが必要です。
出来事の表面的な部分をどんどん深掘りし、今までとは違う視点で見つめ直して「宝の原石」を見つけ、さらに磨きをかけてパーパス文にまとめるには、自分一人の ものの味方・考え方では不十分だから、です。

Q.  自分一人でパーパスを見つけることはできますか
A. 一人では満足のいくパーパスを見つけられない可能性がとても高いので、お勧めしません。

パーパスを見つけるには、感情と結びついたストーリー (思い出話) が不可欠ですが、自分一人で思い出を書き出していると「いつ、どんなことがあったか」という “事実” の羅列になりがちです。

事実と そのときの感情をあわせて書いたとしても、人に語っているときほど出来事も感情もイキイキとはしません。

あるいは逆に、つらかった出来事を振り返っているうちに つい感情的になり、書き出した内容が “恨みつらみ” になってしまうこともあります。
“恨みつらみ” の中から大切な価値観を見出そうとしても、うまくはいかないでしょう。

Q. パーパスを見つけるのに、どのくらいの時間が必要ですか
A. パーパスを言語化するまでに必要な時間は人によって異なりますが、だいたい計6~8時間程度を目安にしています。

費やす時間が多ければ多いほど、つまり、思い出が深く掘り下げられるほど、より納得感のあるパーパスが見つかります。

また、過去の振り返りやパーパス文の作成は “細切れ時間” で進めるのではなく、まとまった時間をとって短期間で行うのがお勧めです。

Q. 年齢によってパーパスを見直す必要はありますか
A. パーパスを見つけた後、それまでの価値観を覆すような重大な出来事でも起こらない限り、パーパスが大きく変わることは稀だと思われます。

ですが、パーパス文の表現を変えたくなることはあるかもしれません。

たとえば「調和をはかることで、みんなが快く協力し合えるようにする」→
「互いに理解し合えるよう対話を促すことで調和を図り、みんなでより大きなことを成し遂げられるようにする」などです。

パーパス文は一度つくったら終わり、ではありません。
パーパスを実践しながら より具体的で力強い言葉へと磨いていくほど、より大きなエネルギーを与えてくれます。

Q. 一般的に人は何個ぐらいのパーパスをもっているものですか
A. 基本的に一つです。

仕事のためのパーパス、家庭のためのパーパス、コミュニティ活動のためのパーパス、などと細切れにするのではなく、一つのパーパスを仕事や家庭、コミュニティ活動において、どう実現していくか、という考え方をしています。

パーパスが一つであれば、
パーパス同士が矛盾 → 思考や行動が矛盾 → 何か (たとえば仕事) を優先して 別の何か (たとえば家庭) を犠牲にする
というような事態を防ぐことができます。

Q. パーパスを見つけることで、どんな変化がありますか
A. これまでのケースを振り返ると大小さまざまな変化が見られましたが、一部を挙げると

▪︎ 今まで良かれと思ってやってきたことが、実は親の価値観に影響されて「やらなければならない」と義務感でやっていたことに気づいた。自分の価値観 (パーパス) が明らかになったことで、本当は無理してやっていたことを手放せた。

▪︎ 「こうなればいいのに」「こうしてくれればいいのに」と、何かにつけて受け身の姿勢だったのが、ストレスを悪化させていたと分かった。パーパスを持つことで自分から働きかけられるようになり、自信を持てるようになった上に、人間関係も良くなった。

▪︎ つらい経験にも意味があったと分かり、過去に囚われなくなった。人を恨む気持ちが和ぐと同時に、以前より自分のことを認められるようになった。

▪︎ 過去の振り返りで これまでの自分を再評価でき、セルフイメージが良くなる → 目指す未来 (パーパスの実現) の現実味が増す → 今の行動が変わる → ますますセルフイメージが良くなる という好循環が起き始めた

といったことがありました。

Q. 今の仕事がパーパスと合っていない場合、転職を考えるべきですか
A. パーパスを言語化することによって転職したくなることはあるかもしれませんが、必ずしも「転職しなければパーパスを実践できない」というわけではありません。

「内向的な性格だから、転属先の営業部に合わない」と悩んでいた方が、
ご自分のパーパス:「聴く」ことを実践し、自分が大切にされているという安心感の輪を広げる
を言語化することによって ご自分に合った営業スタイル※に変え、結果を出せるようになった、という例もあります。
※ はじめから売ろうとはせず、まず相手の話を聴いて信頼関係を築く、など

パーパスを軸に考え方や行動を変えることで、今まで感じていたストレスが解消される可能性があるため、ひとまず現在地で最適・最善の行動を考えるのも一つの手です。

パーパスの見つけ方について、もっと詳しく知りたい
客観力のことをもっと知りたい

パーパス (と客観力) を私の現状の改善にどう活かせるのか知りたい
パーパスを見つけた後、具体的に何をすればいいのか知りたい

などなど、ご質問・ご相談がございましたら ぜひ無料の個別質問会にご参加ください。

【先着3名様限定】今回のお申込み受付は 2/20 (火) 23時までです。

質問会当日の流れ

1)ヒアリング
あなたのご状況に合わせて分かりやすく回答をさせていただくため、まずは今ストレスを感じておられることや お悩みについてお伺いいたします (無理のない範囲でお話しください)。

2)質疑応答
パーパスのこと、客観力のこと、ストレス・マネジメントのこと等々、なんでもお気軽にご質問ください。

3)ご説明・ご案内
ご希望の場合のみ パーパスを見つけるワーク+客観力を高めるための継続トレーニング についてご説明をいたします。
無理にオススメすることはございませんので、ご安心ください。

お申し込みの流れ

STEP1

下のフォームにお名前やご希望日時等、必要事項をご入力のうえ、お申し込みください。
(相談会は1時間〜2時間
を予定しておりますが、ご質問・ご相談内容によっては多少長引く場合もございます。お時間に余裕を持ってご参加ください。)

STEP2

お申し込み後、24時間以内に日程確定のメールをお送りします。

STEP3

日程確定のメールに事前アンケートの質問と回答期日を記載しておりますので、期日までにメールにてご回答をお送りください。

STEP4

当日オンライン※にてお会いしましょう! ※基本的にZoomを使用いたします。

お申し込みフォーム

<contact@heartandmind.net> からのメールをお受け取りいただけるよう、受信設定をお願いいたします。
受信BOXに
メールが届かない場合は迷惑メールフォルダをご確認ください。



    ★ マインド・トレーナー 笹倉 みほ のプロフィール

    “ぐるぐる思い悩む脳” を “問題を解消する脳” に変えるための、客観力・俯瞰力 向上トレーナー。

    2015年から 一般社団法人 日本マインドフルネス精神療法協会による瞑想療法士のトレーニングを受け、2017年より “ストレス耐性の強化” をテーマにした講座を開催。

    その後「きっと あなたは向いていますよ」をという師の言葉に背中を押され、2020年に瞑想療法を応用した個別サポートを開始。

    「考えたことがなかったことを探っていく機会をもらえた」
    「目先のことではなく、もっと本質的な問題に取り組むことができた」
    といったお声をいただくこと多数。

    ⚫︎ 内面を整えるだけでは不十分

    瞑想療法士のトレーニングによって自分自身、長年の精神疲労から回復することができたものの、しだいに内面世界の安定だけでは仕事の面でも人間関係においても不十分であることに気づく。

    外の世界も充実させるには思考力と言語力を磨き、他者との関わり方を変えていくことが不可欠との考えに行きつき、哲学的思考法を導入して今に至る。

    ⚫︎ モットー

    「正しさとはあらかじめ存在するのではなく、合意によって創られる」

    苦しみは自分 (自分たち) の常識やルールを正しいと思い込むことから生まれる、という考えから、
    ・各々の “正しさの違い” を冷静かつ客観的に受け止め、
    ・ともに “新しい正しさ” を創っていく社会
    を目指して活動中。

    西洋哲学塾認定 哲学コーチングアドバイザー
    (一社) 日本マインドフルネス精神療法協会 瞑想療法士

    広島県出身 / 東京都在住